株式会社やまやま 猪原有紀子

株式会社やまやまは、社会課題を解決しながら子どもにとっていい社会をつくります。

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ソーシャルビジネスの始め方

株式会社やまやま 代表取締役の猪原有紀子です。

今日はソーシャルビジネスの始める時に最も大事な考え方をお伝えします。

社会課題から思考をスタートさせてはいけない

通常は、自分が解決したい社会課題を見つけるところからスタートします。

私は、社会課題から思考をスタートすると上手くいかないのではなく、自分が感じたり経験した「不」からスタートすることをおすすめしています。

✖︎社会課題からスタート

●自分の「不」からスタート

なぜか?

私は発展途上国に行ったことがあるような特別な人だけでなく、誰でもソーシャルビジネスに挑戦することができるし誰でも社会起業家になれると思っています。

そんな普通の人が、社会課題から思考をスタートさせてしまうと誰にも刺さらないプロダクトやサービスが生み出されます。

そんな事業は収益化することができないので、結果的に解決したい社会課題は解決されません。

じゃあどうすればいいの????

ということですが、自分の原体験の中から嫌だったこと、不快だったことつまり自分や想像できる範囲の「不」から思考をスタートさせてください。

自分の「不」からスタートし、製造工程に社会課題を巻き込む!

その実体験として想像できる「不」を解決するためにはどうしたらいいか?を考えます。

編み出した解決策をつくる製造工程の中に社会課題を巻き込んでください。

社会課題は、身の回りに無限にありますよね。

例えば、農家のフードロス問題、障害者雇用問題、耕作放棄地問題、地方の過疎化

シングルマザーの貧困問題、少子化問題、うつ病や自殺問題、DV問題、自然災害、

長時間労働問題、ネットでの個人情報流出問題、地球温暖化問題、教育格差の問題

開発途上国の貧困問題、生態系破壊問題、発達障害グレーゾーン….

製造工程の中で登場する人、モノ、場所、どれか1つに社会課題を組み込むんです。

例えば、あなたは子育てで悩んだ経験を生かして、親子でゆっくりごはんを食べられて、子育ての悩みを共有できるようなそんな場所をつくりたいと思うとしますね。それを実現しようと思うと、お店をどこにつくるのか?「場所」誰に働いてもらうのか?「人」いろんな要素が必要になります。

社会課題を製造工程に組み込むということは、そのお店をつくる場所を耕作放棄地や過疎化が進む地方の土地にするということです。また、一緒に働く人をシングルマザーや発達障害の方を巻き込むんです。

一石二鳥に社会課題を解決する方法!

どうですか?

当初の計画よりも、途端に「大変そう」と思いませんか?

そうです。大変です。

あえて、大変な選択をすることをソーシャルビジネスと言います。

子育てママが悩みを吐き出せる場所がなくて困っている、大変だというのは社会のニーズであり課題です。

これに対して独自の新しいアイデア、プロセス、アプローチの中で、一石二鳥に社会課題を解決する方法が私が提唱しているソーシャルビジネスの作り方です。

「くつろぎたいのも山々」の場合

日本一お子様連れを解決する「くつろぎたいのも山々」を2022年1月26日に和歌山県かつらぎ町にOPENしました。観光農園とキャンプ場が合体した自然体験施設です。この場所は、子連れのお出かけが大変すぎて体力も気疲れもしんどかった私の経験から生まれた場所です。子どもに自然体験させてあげたいけれどしんどすぎて頻繁には無理。もう店員や他のお客さんに気疲れするのは嫌だ。そんなニーズを解決するために選んだ場所は800坪の耕作放棄地であり、過疎化が進む町でした。

800坪の60年間耕されていない土地だったので、道も崩れていて軽トラ1台入れませんでしたから、道をつくるところから始めました。土地も平ではなく、草やツルがボーボーで、開拓するのに2年半もかかりましたので、4,700万円程投資をしました。

効率的ではないですね。

無駄を省いて効率的に利益を生み出すのが資本主義社会の本質です。

でも、資本主義社会の裏で未解決のまま残されている社会課題を1つ、事業に組み込むことで持続可能的にその解決に貢献することができます。それが誰でもつくれるソーシャルビジネスです。

まとめ

●誰でもソーシャルビジネスをつくることができる

●社会課題から思考をスタートさせないこと

●社会のニーズを解決する製造過程に社会課題を1つ組み込む